今月から自宅のネット環境をADSLからWiMAXに変更して通信費の節約をしていますが、ちょっと不便が出てきました。まぁ不便という程でも無いのですがちょっとした工夫でもうちょっと節約できそうだなと。

具体的には固定電話とADSLを解約してしまい、固定電話とNTT系のIP電話が使用できなくなったので、携帯電話しか電話をかける手段が無くなりました。普段は別に不自由は無いのですが、相手先が固定電話の場合に電話をかけると割高な通話料を支払わなくてはなりません。これをもうちょっとなんとかできないかなとリサーチしてFusion IP-Phone SMARTを利用することを思いつきました。

Fusion SMARTはスマートフォンにIP電話アプリをインストールし、発行されたアカウントでログインすると050電話番号が使用できるようになります。通話料は相手が携帯電話及び固定電話でも一律8.4円/30秒なのです。050Plus(16.8円/分)に比べるとFusionは30秒でカウントされるのも優位点だと思います。

基本料金がかからないので全く使用しなかった場合は料金の請求はありません。

050Plusの場合はNTT系のIP電話との無料通話が魅力です。Fusionの方はFusion同士なら無料通話できますが、残念ながら知り合いにFusionを使ってる人がいませんので無料通話には魅力は感じていません。

結局どっちが良いとも言えないのですが、うちの場合は電話をかける時に少しでも安く通話ができたらいいなというニーズからすると、Fusionの方がメリットが多いと感じた訳です。

しかしFusion IP-Phone SMARTには問題もあります。スマートフォンアプリの品質がいまいちなのです。通話が途切れたりエコーがかかったり相手の声やこちらの声が届かなかったりという状態です。スマートフォンは古い機種では無いのでアプリが良くないとしか思えません。

そこでSIP対応のVoIPアダプタを使って使わなくなった電話機で電話をすることを思いつきました。YAMAHAのRT57iがお役御免になって押し入れでスタンバイしているのでこいつを活用することにしました。RT57iは確かFusion系のIP電話をサポートしていたはずなのです。リサーチすると大丈夫そうです。

しかし、うちのネットワークはWiMAXなので諦めなくてはならないこともあります。待受電話としては使えないのです。これはWiMAXルーター配下にRT57iを配して使った場合、SIPの通信が不完全になるからです。技術的な事なので細かいことは省きますが、WiMAXルーターがSIP-NAT機能を提供してくれない限り無理なのです。つまり電話をかける発信専用電話となります。

じゃあ、電話を受ける時はどうするん?ということになりますが、スマートフォンでFusion SMARTのアプリを起動して待ち受けておくしかありません。当然アプリを動かしたままになるので待ち受けの分バッテリーを消耗します。つまりFusion SMARTのIP電話を普通の電話の様に使うのは結構無理があるというのが私の判断です。割りきって発信専用として使うのがいいかなと。

という訳で、WiMAXルーター(WM3800R)にクレードルを装着し、LANケーブルでRT57iのWANポートに接続します。そしてTEL1ポートに電話機を接続します。必要な構成はこれだけです(設定はPCをLANポートに接続して行う必要があります)。

発信専用なので普段はRT57iの電源はOFFしておけば電気代もかからないですね。RT57iのTELポートから電話機を駆動する電源は給電されるので、シンプルな電話機を使えば電源は不要です。黒電話なIP電話ってのも新旧の技術が融合していて面白い感じですね。

発信専用と割り切れば携帯電話の通話料の半額のでかけられるのでちょっとした節約になると思います。

どうしても着信機能を使いたいとなると、WiMAX(WM3800R)では無理なので他の方法をチョイスする必要があります。フレッツ光とかADSLとかね。ウチは割り切ることにしましたので発信専用でもメリット大です。

RT57iのVoIP機能(音質)は定評が高いこともあり、少なくともスマートフォンアプリで通話した時の様な途切れや片通話な状態にはなっていません。これは使えるかなと思っています。RT57iやRT58iが眠ってるご家庭でしたらもう一度活躍させても良いかもしれませんね。